【2月28日 AFP】まるで童話のように、見にくいカエルがすてきな王子様に変身するかもしれない。ウシガエルがヒトに効果のあるアンチエイジング物質を持っている可能性があることを、韓国の研究チームが発見していたことが分かった。

 韓国・釜山(Busan)釜慶大学校(Pukyong National University)のKim Se-kwon教授率いる研究チームは、ウシガエルの皮膚から抗酸化物質を含むペプチドを分離することに成功した。

 この物質は、ヒトの細胞の老化プロセスを速める分子「フリーラジカル(遊離基)」を除去する効果があるという。

 ビタミンEの1種、アルファトコフェロール(Alpha-tocopherol)はこれまでヒトにとって最も効果的な抗酸化物質として、医薬品、健康補助食品として広く使われてきた。しかし、世界的な需要の急増によって価格は上昇する一方だった。

 Kim教授は26日、AFPに対し、「新たに発見された物質は、トコフェロールの安価な代替品となるかもしれない」と語った。またトコフェロールが油溶性なのに対し、この物質は水溶性のため、ソフトドリンクに混ぜるなど多様な摂取方法がありそうだという。

 酸化防止効果もトコフェロールより10%高いという。

 研究結果は前年、国際誌「Bioresource Technology(バイオリソース技術)」に発表された。(c)AFP