【2月21日 AFP】たった1本のたばこで中毒になることもある。このような研究結果が、ニュージーランドの医学研究チームによって20日の医学誌「Addictive Behaviors(常習行為)」に発表された。

 研究チームは2002年から2004年、14歳から15歳の青少年9万6000人を対象に、喫煙の有無と、喫煙をし続ける必要性を感じているかについてアンケート調査を行った。

 その結果、頻繁に喫煙している人は予想通り、喫煙を続ける必要性を感じていることが分かった。しかし、驚くべきは、喫煙頻度が少ない人の中にも、必要性を強く感じている人が多数いることだった。

 喫煙量が月1本以下の人の46%が、喫煙に対する欲求を抑える力が弱まっていると回答した。より顕著だったのは、喫煙したい気持ちを抑えるのが難しいと回答した人のうち、10%が最初に喫煙してから2日以内に、25%が1月以内に強い欲求を感じたということだ。

 たばこへの依存度をあらゆる角度から測定するため、質問内容には「たばこを吸わずにいられないと感じたことがあるか」「いまたばこを吸っているのはやめるのがとても難しいからか」「たばこを吸えないことで集中するのが難しいと感じたことはあるか」などが含まれた。

 調査結果は「たった1本のたばこで欲望の抑制ができなくなることもある」ことを示している。

 喫煙による死亡者は年間500万人前後に上り、女性や途上国の喫煙者に最も犠牲者が多い。(c)AFP