多剤耐性MRSAは「共通の祖先」に由来、米研究
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【1月22日 AFP】米国内の保育園、学校、ロッカールーム、刑務所でここ5年間で爆発的に流行した多剤耐性のブドウ球菌(MRSA)は、1個の急速に進化するバクテリアに由来している。米国立アレルギー感染症研究所(National Institute of Allergy and Infectious Diseases、NIAID)が21日、こうした研究結果を「米科学アカデミー紀要」(Proceedings of the National Academy of Sciences、PNAS)に発表した。
研究チームは、多剤耐性MRSAの遺伝子構造が独立菌種「USA300」のクローンに極めて近いことを発見した。
実験では、2002-2005年にそれぞれ別の病院で治療を受けた患者10人から採取したUSA300のゲノムを互いに比較した。すると8人から採取したゲノムが完全に一致し、共通の菌株を祖先に持つことが判明した。
多剤耐性のMRSAは、たいていは軟組織に感染し、炎症程度で済む。だが、感染後適切な薬剤を処方しないと数日のうちに重度の肺炎や骨や血液の病気になることもある。
衛生当局は、MRSAが病院の外に拡散して広範囲にまん延することを警戒している。(c)AFP
研究チームは、多剤耐性MRSAの遺伝子構造が独立菌種「USA300」のクローンに極めて近いことを発見した。
実験では、2002-2005年にそれぞれ別の病院で治療を受けた患者10人から採取したUSA300のゲノムを互いに比較した。すると8人から採取したゲノムが完全に一致し、共通の菌株を祖先に持つことが判明した。
多剤耐性のMRSAは、たいていは軟組織に感染し、炎症程度で済む。だが、感染後適切な薬剤を処方しないと数日のうちに重度の肺炎や骨や血液の病気になることもある。
衛生当局は、MRSAが病院の外に拡散して広範囲にまん延することを警戒している。(c)AFP