【8月14日 AFP】米食品医薬品局（US Food and Drug Administration、FDA）は13日、中国製練り歯磨きからジエチレングリコール（DEG）が検出されたことを受け、世界各地のホテルなどで利用されている同製品をリコールすると発表した。

　リコールの対象となるのは、中国のMing Fai Enterprises Internationalが、米ホテル用品ギルクリスト・アンド・ソームズ（Gilchrist & Soames）向けに生産した練り歯磨き。

　ギルクリスト・アンド・ソームズは、この練り歯磨きを利用しているホテルに対し、在庫をすべて処分するよう要請した。この練り歯磨きは米国のホテルで利用されているほか、カナダ、メキシコ、一部のカリブ海諸国、英国、アイルランド、スペイン、ベルギー、フランス、イタリア、ドイツ、スイス、アラブ首長国連邦(United Arab Emirates、UAE）のホテルにも使われている。

　FDAは声明で、練り歯磨きによる被害は把握していないが、DECを慢性的に摂取することで健康被害が発生する危険もあるためリコールに踏み切ったとしている。

　ギルクリスト・アンド・ソームズのKathie De Voe社長は、FDAの声明の中で、中国製練り歯磨きの輸出を全面停止した上、顧客のホテルに対し、同練り歯磨きを宿泊客に提供することを停止するよう要請したとしている。

　「汚染されていた練り歯磨きを確実かつ安全に廃棄処分したい。顧客に対してはこの練り歯磨きの在庫を廃棄するよう強く要請している」としている。(c)AFP