【5月27日 AFP】ウェールズ(Wales)で26日、先に鳥インフルエンザでニワトリが死亡した養鶏場の関係者ら4人が同様の鳥インフルエンザに感染していたことが明らかになった。

 ウェールズ獣医局のChristianne Glossop局長は、養鶏場で死んだニワトリの死因が、高病原性鳥インフルエンザA(H5N1)によるものではなく、低病原性のH7N2型によるものだと発表している。

 英健康保護局(Health Protection AgencyHPA)は、養鶏場の関係者らのうち一般のインフルエンザに似た症状を訴えた9人を検査したが、このうち4人が鳥インフルエンザに感染していることを確認した。

 HPAのパット・トゥループ(Pat Troop)氏は「検査結果は鳥インフルエンザ・ウイルスの人への感染を証明するものだった。事例は現在までのところ、すべて感染したニワトリを経由して発生したと考えれる」と述べたが、「H7N2型の鳥インフルエンザは鳥類の間で感染するのが一般的で、簡単に人に感染するものではない」と強調している。検査を受けた9人のうち症状の重かった3人は病院で処置をうけたが、後に全員退院した。

 ウェールズ公衆衛生局(National Public Health Service for Wales)とHPAの関係者は、予防措置としてウイルス感染者と接触のあった人の追跡調査を進めている。

 専門家はまた、鳥インフルエンザが見つかった農場と同じニワトリの仕入れ先を持つウェールズ北部リン半島(Llyn Peninsula)の別の養鶏場からもサンプルを採取し検査を行っている。

 英国では、高病原性鳥インフルエンザA、H5N1型が今年2月、東部の七面鳥飼育場で発見されている。(c)AFP