「国際ブッカー賞」に1行小説のL・デイヴィス氏
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【5月23日 AFP】権威ある英文学賞ブッカー賞の国際版で翻訳作品も対象とした「国際ブッカー賞(Man Booker International Prize)」の2013年の受賞者に22日、型破りな短編小説で知られる米国の作家リディア・デイヴィス(Lydia Davis)氏が選ばれた。
米ニューヨーク(New York)を拠点とするデイヴィス氏の作品は短編小説が中心で、中にはわずか1段落や1文で完結するものもある。たとえば、『A Double Negative』という作品は、次のような1文で構成されている。
「At a certain point in her life, she realises it is not so much that she wants to have a child as that she does not want not to have a child, or not to have had a child.」(仮訳:人生のある時点で彼女は気づく、子どもを生みたいというよりはむしろ、生まないのは嫌だし、生まないでいるのも嫌だと)
隔年で選出される「国際ブッカー賞」は、英語で書かれたか英語に翻訳されたフィクション作品が対象で、存命の作家に贈られる文学賞。賞金額は6万ポンド(約920万円)。
選考委員会のクリストファー・リックス(Christopher Ricks)委員長は、単語や音節レベルにまで掘り下げて事象を具現化するデイヴィス氏の能力を高く評価した。
同賞ウェブサイトは、デイヴィス氏の受賞を発表するにあたり「この間、文学賞に落選したの、理由は私が怠け者だからですって」という同氏の短編を引用し、続けて「もう、そんなことはありません」と記した。(c)AFP
米ニューヨーク(New York)を拠点とするデイヴィス氏の作品は短編小説が中心で、中にはわずか1段落や1文で完結するものもある。たとえば、『A Double Negative』という作品は、次のような1文で構成されている。
「At a certain point in her life, she realises it is not so much that she wants to have a child as that she does not want not to have a child, or not to have had a child.」(仮訳:人生のある時点で彼女は気づく、子どもを生みたいというよりはむしろ、生まないのは嫌だし、生まないでいるのも嫌だと)
隔年で選出される「国際ブッカー賞」は、英語で書かれたか英語に翻訳されたフィクション作品が対象で、存命の作家に贈られる文学賞。賞金額は6万ポンド(約920万円)。
選考委員会のクリストファー・リックス(Christopher Ricks)委員長は、単語や音節レベルにまで掘り下げて事象を具現化するデイヴィス氏の能力を高く評価した。
同賞ウェブサイトは、デイヴィス氏の受賞を発表するにあたり「この間、文学賞に落選したの、理由は私が怠け者だからですって」という同氏の短編を引用し、続けて「もう、そんなことはありません」と記した。(c)AFP