【4月17日 AFP】アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ(Abu Dhabi)に開館予定の「ルーブル・アブダビ(Louvre Abu Dhabi)」美術館が16日、ピカソ(Picasso)やモンドリアン(Mondrian)らの絵画や美術作品からなる常設コレクション130点以上を披露した。

「この展示の中で、同時代に異なる文明で制作された絵画や彫刻作品を並列することによって、われわれは普遍的側面を提示することができる」と上級プロジェクトマネージャー、Celine Hullo Pouyat氏は語った。イスラム教の聖典コーラン(Koran)の古い一片が、16世紀の「傷痕を見せるイエス・キリスト」の像や、ユダヤ教のトーラー(Torah、モーセ五書)などと並ぶ。

 フランス美術館局(Agence France-Muséums)のオリビエ・ギャベ(Olivier Gabet)氏も「この展示には越えてはならない一線はない」と語る。

 有名作家のものではピカソの「貴婦人像」やエドゥアール・マネ(Edouard Manet)の「ジプシーたち」の他、ポール・ゴーギャン(Paul Gauguin)、ルネ・マグリット(Rene Magritte)らの作品が展示されている。一般公開は4月22日から。

 ルーブル・アブダビの設計はフランス人建築家のジャン・ヌーべル(Jean Nouvel)氏が手掛けた。開館はこれまでに3年ほど延期されている。

 石油産出国として裕福なUAEは「ルーブル」の名称の30年間の使用権と、同期間内のルーブル美術館収蔵作品の借り入れと専門技術の提供に約13億ドル(約1300億円)を支払った。(c)AFP