ベルルスコーニ前首相の退任で大理石像の男性器「切除」
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【3月28日 AFP】イタリアのシルビオ・ベルルスコーニ(Silvio Berlusconi)前首相がかつて「修復」と称して古代ローマ時代の大理石像に付け加えさせた男性器と手が、歴史学者の監修の下で取り外されたことが分かった。伊紙メッサジェロ(Il Messaggero)が27日、伝えた。
元の姿に復元されたのは、西暦175年ごろ制作された戦いの神マルス(Mars)と愛と美の女神ビーナス(Venus)の大理石像。2人の神が寄り添う像は、ローマ皇帝マルクス・アウレリウス(Marcus Aurelius)とその妃ファウスティナ(Faustine)を模しているとされる。1918年にローマ(Roma)近郊オスティア(Ostia)で発見され、伊首相官邸に貸し出されていた。
ところが2010年、ベルルスコーニ首相(当時)は大理石像に欠けた部分があるのは「不完全」だとして、迅速に修復するよう命じた。こうして、マルスには手と男性器、ビーナスには手がそれぞれ付け加えられたが、7万ユーロ(約840万円)を投じたこの「修復作業」は野党の失笑や怒りを買い、美術界を震撼(しんかん)させた。
大理石像は昨年5月のベルルスコーニ氏の首相退任に伴い、ローマ国立博物館(National Roman Museum)に返還された。そこで、歴史学者のジョバンナ・バンディーニ(Giovanna Bandini)氏の監修の下、元の姿に復元されたという。
バンディーニ氏によれば、男性器や手は磁石で取りつけられていたため、石像本体に損傷はなかったという。(c)AFP
元の姿に復元されたのは、西暦175年ごろ制作された戦いの神マルス(Mars)と愛と美の女神ビーナス(Venus)の大理石像。2人の神が寄り添う像は、ローマ皇帝マルクス・アウレリウス(Marcus Aurelius)とその妃ファウスティナ(Faustine)を模しているとされる。1918年にローマ(Roma)近郊オスティア(Ostia)で発見され、伊首相官邸に貸し出されていた。
ところが2010年、ベルルスコーニ首相(当時)は大理石像に欠けた部分があるのは「不完全」だとして、迅速に修復するよう命じた。こうして、マルスには手と男性器、ビーナスには手がそれぞれ付け加えられたが、7万ユーロ(約840万円)を投じたこの「修復作業」は野党の失笑や怒りを買い、美術界を震撼(しんかん)させた。
大理石像は昨年5月のベルルスコーニ氏の首相退任に伴い、ローマ国立博物館(National Roman Museum)に返還された。そこで、歴史学者のジョバンナ・バンディーニ(Giovanna Bandini)氏の監修の下、元の姿に復元されたという。
バンディーニ氏によれば、男性器や手は磁石で取りつけられていたため、石像本体に損傷はなかったという。(c)AFP