【12月6日 AFP】ブラジルの建築家で、未来的な首都ブラジリア(Brasilia)を象徴する革新的で創意に富んだ公共建築の数々を手掛けたことで知られるオスカー・ニーマイヤー(Oscar Niemeyer)氏が5日、死去した。104歳。

 1960年4月21日にブラジルの首都となったブラジリアは、「都市計画史上画期的」だとして1987年にユネスコ(UNESCO)の世界遺産に登録された。飛ぶ鳥のような街の設計を手掛けたのは、都市計画家のルシオ・コスタ(Lucio Costa)氏、景観設計家のロバート・ブール・マルクス(Roberto Burle Marx)氏、そして後に20世紀の中南米で最も偉大な建築家となったニーマイヤー氏の3人。

 国会議事堂やブラジリア大聖堂、大統領府、外務省庁舎などはすぐにニーマイヤー氏の代表的プロジェクトとみなされるようになった。いずれも直線と曲線を組み合わせ、重力に逆らった彫刻めいた形状をしている。

 1961年にブラジリアを訪問した旧ソ連の宇宙飛行士、故ユーリ・ガガーリン(Yuri Gagarin)氏は「地球ではない、他の星に下り立ったような気がした」と語っている。(c)AFP