【4月13日 Relaxnews】英豪華客船タイタニック(Titanic)号の沈没100周年にちなんで、米ニューヨーク(New York)発の追悼クルーズから、引き揚げられた遺品の展示会まで様々なイベントが企画される中、タイタニック号の一等船客に提供された「最後の晩餐」を再現したディナーが、英国・北アイルランドのベルファスト(Belfast)や米サンディエゴ(San Diego)のレストランで提供される。

■タイタニックの故郷で味わう最後のディナー

 1912年当時、史上最大の船舶だったタイタニック号が造船されたベルファスト近郊で古くから営業を続けるゲストハウス、ライアン・ハウス(Rayanne House)では、以前からタイタニック号最後の晩餐を再現した9品のコース料理を提供している。

 ライアン・ハウスのオーナーシェフ、コナー・マクレランド(Conor McClelland)氏は、記念日などで訪れる客向けに月変わりのタイタニックディナーを3年前から提供してきたが、13~15日には悲劇的な運命を迎えたタイタニックの初航海100周年を記念して、特別メニューが提供されるという。

 マクレランド氏によれば、当時のメニューは13品のコースだったが、ライアン・ハウスでは現代人の食嗜好(しこう)に合わせて、複数の料理を組み合わせる一方でフォアグラをメーンメニューから削るなどして全9品に絞り込んだ。

 こうして絞り込まれたタイタニック特別メニューが、以下の9品だ。

1皿目: カナッペ提督風

2皿目: 大麦のクリームスープ、ブッシュミルズ(Bushmills)アイリッシュ・クリーム・リキュール風味

3皿目: ひな鳥のローストとアスパラガスとクレソンのサラダ、サフラン・ビネグレットソース添えとシャンパン

4皿目: サーモンのムースリーヌソースがけ、キュウリとディル添え

5皿目: ローズ・ウオーターとミント・シャーベット

6皿目: フィレミニヨンのフォアグラとトリュフ添え、付け合せはポテトの重ね焼き、クリーム・キャロット、ズッキーニのファルシ

7皿目: 桃のコンポート、シャルトリューズ風味のゼリー、バニラ・アイスクリーム

8皿目: チーズと果物

9皿目: プチフールとコーヒー


■米サンディエゴのレストランも再現メニュー

 一方、米カリフォルニア(California)サンディエゴにあるレストラン「プラド(Prado)」でも、シェフのジョナサン・ヘール(Jonathan Hale)氏がタイタニック号のディナーを再現した10品のコース料理が14日から提供される。

 サンディエゴは、ジェームズ・キャメロン(James Cameron)監督の大ヒット米映画『タイタニック(Titanic)』の撮影地、メキシコのバハカリフォルニア(Baja California)州から、そう遠くはない場所だ。

 プラドでディナーを楽しんだ後は、サンディエゴ自然史博物館(San Diego Natural History Museum)で開催中のタイタニック展「Titanic: The Artifact Exhibition」へのガイドツアーが用意されている。

 プラドのタイタニック・ディナーコースには、オルガ風コンソメスープなど、1997年発行のレシピ本『タイタニックの最後の晩餐―豪華航路のディナーとレシピ(Last Dinner On the Titanic: Menus and Recipes from the Great Liner)』に掲載されたメニューが取り入れられた。このレシピ本では、意欲ある読者が自宅のキッチンでもタイタニック号の料理を再現できるよう、歴史的背景や調理法などが詳細に紹介されている。(c)Relaxnews/AFPBB News


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【参考】
「ライアンハウス」のウェブサイト(英語)