【1月28日 AFP】フランスの建築家ジャン・ピエール・ウーダン(Jean-Pierre Houdin)氏は27日、エジプト・ギザ(Giza)にあるクフ王(Khufu)の大ピラミッドには、死後に使う調度品を納めた2つの隠し部屋がある可能性があると述べた。

 ウーダン氏は同日の記者会見で、3Dシミュレーションと米国のエジプト学者ボブ・ブライヤー(Bob Brier)氏が集めたデータから、ピラミッド中心部に2つの隠し部屋があると指摘。部屋にはクフ王が死後使うための調度品が納められていたという。同氏は「(クフ王の)ピラミッドに副室があると確信している。ぜひそれらを見つけたい」と述べた。

 同氏はクフ王の父スネフル(Snefru)王のピラミッドに副室があることも根拠としてあげ、同じデザインがクフ王のプラミッドにも引き継がれた可能性を指摘している。また、クフ王のひつぎが納められた部屋の北側の壁のブロックは、副室につながる通路が隠されていることを示しているとしている。

 ウーダン氏は2007年3月、クフ王のピラミッドが外部に設置された坂道を使って建造されたとするそれまでの定説を覆し、内部の坂道を使ってつくられたとする説を提唱した。同氏は3年前、エジプト政府にピラミッドの建造方法についての調査実施を申し入れたが却下されている。(c)AFP