「女性器カレンダー」は侮辱か芸術か、イタリア
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【1月17日 AFP】衝撃的な写真を使った広告キャンペーンで知られるイタリア人写真家オリビエーロ・トスカーニ(Oliviero Toscani)氏(69)が13日に発表したカレンダーは、毎月のページが女性器のアップだけで構成されるという内容で、イタリアでは激しい抗議が起きている。
「性器のトライアングル(genital triangle)」と題され、トスカーナ地方の皮職人組合のプロモーションのために作成されたこのカレンダーは、毎月のカレンダーのページに、それぞれ自然な金髪や赤毛、ダークブラウンの毛の生えた女性器が掲載されている。 組合は、生皮を自然な方法で処理することを誇りに思う皮職人たちのプロモーションとして、ありのままの女性の美を象徴するものとしてトスカーニ氏の写真作品を選んだという。カレンダーはイタリア版のローリング・ストーン(Rolling Stone)誌の付録として配布される予定で、すでに7万6000部が用意されている。
しかし、フェミニストらはこの画像に対し、女性の尊厳を損なうもので「非倫理的」だと批判。イタリアのマーラ・カルファーニャ(Mara Carfagna)機会均等担当相も正式に抗議したことから、カレンダーが規制される可能性もある。さらに、多くの苦情が寄せられたことからイタリアの広告自主規制団体IAPは13日、「侮辱的」な内容だとして、10日後に規制する方針を示している。
「いつも女性の体が広報のために使われてることを示すこの事例に強い怒りを感じている」と、家庭内暴力に反対する団体「アルテミシア(Artemisia)」のロベルタ・ガバーニャ(Roberta Gavagna)氏は語り、「トスカーニ氏は、女性のエッセンスが性器にあると主張したいのか?」と述べた。