【4月9日 AFP】エジプト・カイロ(Cairo)で開催された、国外に持ち出され外国の博物館に収蔵されている文化財の返還を求める国際会議が8日、返還要求リストをまとめて閉幕した。具体的な行動計画の策定には至らなかった。

 2日間の会議には、自国の文化財が「盗まれた」と主張する25か国の代表者らが出席した。その多くは、かつて植民地支配されていた国々だ。

 エジプト考古最高評議会(Egyptian Supreme Council of Antiquities)のザヒ・ハワス(Zahi Hawass)事務局長によると、返還要求リストには7か国の遺物が登録された。その他の国々についても今後1か月は率途への追加登録を受け付ける。ハワス氏は会見で、「文化財は元々あった国に返還されなければならない。われわれは共同戦線を張ることで合意した」と述べた。

 今回、返還要求リストに登録された主な文化財は、次の通り。

 エジプト:大英博物館(British Museum)所蔵のロゼッタ・ストーン(Rosetta Stone)など6点。

 ギリシャ:パルテノン神殿の彫刻「パルテノン・マーブル(Parthenon Marbles)」

 リビア:大英博物館所蔵のアポロ(Apollo)像やルーブル美術館(Louvre)所蔵の女性の大理石彫像など5点。

 その他、シリア、ナイジェリア、グアテマラ、ペルーの遺物。(c)AFP/Samer al-Atrush