【8月13日 AFP】4月のイタリア中部地震の震源に近く壊滅的な被害を受けたオンナ(Onna)村で11日、崩壊した教会の修復作業中に15世紀のフレスコ画が発見されるという「奇跡」があった。近郊ラクイラ(L'Aquila)の文化財保護当局が12日、発表した。

 オンナ村では地震で40人が死亡。聖ピエトロアポストロ教会(San Pietro Apostolo Church)もがれきの山と化した。

 フレスコ画はこのがれきの中から発見された。修復作業のため崩れた壁を撤去していた際、彩色された部分が見つかったのだ。調査の結果、石こう壁の下に4平方メートル以上にもなる大きなフレスコ画が隠れていたことがわかった。

 イエス・キリスト(Jesus Christ)の上に聖母マリア(Virgin Mary)を配置し、2人の周りを天使たちが舞って2人の血を集めているという構図・図柄ともに珍しいもので、専門家らは強い関心を寄せている。

 イタリア中部地震のがれきから遺物が発見されるのはこれが初めて。関係者は、修復を進める中で同様の新たな発見があるのではないかと期待を寄せている。(c)AFP