【8月12日 AFP】仏パリ(Paris)のルーブル(Louvre)美術館で錯乱した女性がレオナルド・ダビンチ(Leonardo da Vinci)の「モナリザ(Mona Lisa)」にティーカップを投げつけたが、防弾ガラスのおかげで無傷で済むという事件が起こっていたことが明らかになった。同美術館の広報担当者が11日、発表した。

 事件が起こったのは今月2日。発表によれば、他の鑑賞者の後ろにいたロシア人女性がかばんの中からティーカップを取りだし、「モナリザ」めがけて投げつけたという。ティーカップは防弾ガラスに当たって砕け、防弾ガラスには少し傷が入った。

「精神的に不安定で自分に注目を集めたい人物がやったと見られている」広報担当者はこう語った。
 
 女性は警備員に取り押さえられた時、全く抵抗しなかった。その後、身柄を引き渡された警察当局は、女性は「精神的能力に欠けており、警察病院の精神科に移送された」と発表した。

 世界最大のルーブル美術館には数千点もの美術品が展示されているが、年間数百万人にも及ぶ来場者のほとんどが入館してまず「モナリザ」に直行するという。(c)AFP