【5月31日 AFP】日本のやくざと戦い、トカゲの形相をした魔獣を倒し、異星人から地球を守ってきたバットマン(Batman)。コミック版の新作『Batman in Barcelona: Dragon's Knight(バットマン・イン・バルセロナ:ドラゴンズ・ナイト)』では、スペインの都市バルセロナ(Barcelona)で起こる謎の連続殺人事件を解決する。

 48ページのコミックは、バルセロナで開催中の国際漫画フェアで販売された。ストーリー中の「本拠地」たる米国の架空の都市「ゴッサムシティ(Gotham City)」からバットマンが場所を移すのはシリーズ内で初めてだ。

 このコミック本のカラー・コーディネートを行ったバルセロナ生まれのマルタ・マルティネス(Marta Martinez)さんは、バルセロナの有名スポットを読者が一目見て分かるように描くと同時に、バットマン・シリーズにふさわしい陰影ある雰囲気に仕上げる点に苦労したと語った。 

 装丁は韓国系米国人の著名コミックブック・アーティスト、ジム・リー(Jim Lee)氏が手がけた。表紙では著名建築家、故アントニ・ガウディ(Antoni Gaudi)が設計し、現在も建設中のバルセロナ名物の教会「サグラダ・ファミリア(Sagrada Familia)」を背に、バットマンが黒いマントをひるがえしている。

 ストーリーは米国のベテラン・コミック作家、マーク・ウエイド(Mark Waid)氏の作。バルセロナでバットマンは長年の宿敵キラークロックと戦うが、キラークロックは自分は聖ジョルジュの伝説に出てくる不死身のドラゴンだと思いこまされている。(c)AFP