【9月14日 AFP】ギリシャ文化省は11日、北部テッサロニキ(Salonika)で地下鉄の掘削作業中に、古代の墓1400基を発掘したと発表した。

 墓の年代は、紀元前4世紀ごろから4世紀の古代ローマ時代まで800年にわたる。また、墓は、粗末な穴のようなものから、石造りや大理石の祭壇までさまざまだという。

 5か所の埋葬地うち1か所では、古代ローマ時代のペルシャの金貨や、金、銀、銅で作られた宝飾品、土器、ガラス製の香水ボトルなどが見つかった。

 テッサロニキは、紀元前4世紀にマケドニアのカッサンドロス王(King Cassander)が建設し、ヘレニズム時代(Hellenistic)と古代ローマ時代を通じて主要都市として栄えた。豊かな考古学的遺産を有し、いまだに発見されていない遺跡もある。

 10年前のアテナ市内の地下鉄工事と同様に、テッサロニキの地下鉄工事はさまざまな考古学的発見をもたらしている。6月には、考古学者らが、2000年以上前の女性の墓から金の冠4点と金のイヤリング1組を発掘した。

 地下鉄は、市内の歴史的なユダヤ人墓地の地下も通過する。同墓地は欧州最大規模で、30万基以上の墓があるとみられている。

 全長9.6キロのテッサロニキの地下鉄は2012年に完成する予定。(c)AFP