36年前に盗難に遭ったファラオの「目」、エジプトに返還へ
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【9月11日 AFP】エジプトのファルーク・ホスニ(Faruk Hosni)文化相は10日、古代エジプトのファラオ、アメンホテプ(Amenhotep)3世の像から36年前に盗まれた「目」が、このたびスイスから返還されることになったと発表した。
ホスニ文化相によると、アメンホテプ3世像は1970年にルクソール(Luxor)の神殿で見つかった。「目」の大きさは長さ50センチほどで、72年に神殿付近で火災が発生した際に盗まれた。
その後、「目」は米国の古物商が犯人から買い上げ、競売会社サザビーズ(Sotheby's)で競売に掛けられた。これをドイツの古物商が買い、最終的にスイス・バーゼル(Basel)の博物館に収蔵されていた。
エジプト考古最高評議会のザヒ・ハワス(Zahi Hawass)事務局長は、スイスの博物館は「無条件での返還を了承した」と語った。
アメンホテプ3世は古代エジプト第18王朝で40年間にわたりファラオとして君臨した。この時代は、古代エジプト史で最も繁栄した時代のひとつとされる。(c)AFP