【2月20日 AFP】悪評高い便器やひげを生やした『モナ・リザ(Mona Lisa)』―。マルセル・デュシャン(Marcel Duchamp)、マン・レイ(Man Ray)、フランシス・ピカビア(Francis Picabia)などによるこれらの作品が21日からロンドン(London)のテート・モダン(Tate Modern)で開催の展覧会に展示される。

「デュシャン、マン・レイ、ピカビア」と題された同展示会は、20世紀の芸術運動ダダの中心的メンバーを特集したもの。20世紀初めに生まれた彼らの友情が、作品にどのような影響を与えていったかを示す内容となっている。これらの作品は、現在もダミアン・ハースト(Damien Hirst)やジェフ・クーンズ(Jeff Koons)に影響を与え続けている。

 デュシャンの作品としては、1917年に発表された当時、物議を醸した便器「Fountain」や、レオナルド・ダビンチ(Leonardo Da Vinci)の『モナ・リザ(Mona Lisa)』に口ひげやあごひげを描き加えた『L.H.O.O.Q』と題されたものなどが展示される。

 マン・レイによるレイヨグラフ(感光紙の上に直接被写体を置いて作り出す写真)の作品も展示される。レイは作品制作にさまざまな技法を用いていたが、レイヨグラフはその中でも最も有名なもので、この技法による多数の人体像の作品を残している。

 ピカビアの展示作品は、タバコカード(ベースボールカード)などをもとにした肉感のある油彩画など。

 同展覧会は21日から5月26日までテート・モダンで開催されたあと、バルセロナ(Barcelona)のカタルーニャ美術館(Museu Nacional d'Art de Catalunya)で6月19日から9月21日まで開催される予定。(c)AFP