「モネ作品」贋作と判明、独美術館
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【2月15日 AFP】ドイツ西部ケルン(Cologne)のヴァルラフ・リヒャルツ美術館・コルブード財団(Wallraf-Richartz Museum and Foundation Corboud)は14日、同館所蔵のフランス印象派クロード・モネ(Claude Monet)の名画『ポール・ヴィエのセーヌ川(Seine at Port Villez)』が贋作と判明したことを明らかにした。
同館の広報担当者によると、約2週間後に始まる特別展の準備の一環として行っていた修復調査の過程で明らかになったという。修復部門では画家の技法を分析するために、絵画約70点をX線や赤外線技術を使って撮影したり、塗料試験を行うなどの研究調査を行っていた。
贋作と判断する手がかりのひとつがサインだった。問題の絵のサインは1度書かれた文字の上から、もっと色が濃くなるように書き直されていた。モネの作品に2重のサインは一切ない。
また、問題の絵は明らかにモネの作風ではない下絵の上に描かれていた。さらに制作年代を古く見せるために、無色透明の物質が上塗りされていた。
広報担当者によると、美術館では事態を冷静に受け止めているという。
「ドイツ語に、片目で泣きながらもう片方の目で笑うという表現があるが、そんな感じだ。美術館にとってはとんでもない損失だが、同時に成果でもある。贋作という事実を明らかにした調査を誇りに思う」(同担当者)
ヴァルラフ・リヒャルツ美術館はケルンで最も古い歴史を持つ美術館で、今回贋作と判明した絵画は1954年に同館に寄贈された。次の特別展と常設展のいずれにも出品が予定されているが、贋作の事実を明記した上で展示されるという。
同館のコレクションには、ほかにもモネの作品が5点あるが、調査の結果すべて本物と確認された。(c)AFP
同館の広報担当者によると、約2週間後に始まる特別展の準備の一環として行っていた修復調査の過程で明らかになったという。修復部門では画家の技法を分析するために、絵画約70点をX線や赤外線技術を使って撮影したり、塗料試験を行うなどの研究調査を行っていた。
贋作と判断する手がかりのひとつがサインだった。問題の絵のサインは1度書かれた文字の上から、もっと色が濃くなるように書き直されていた。モネの作品に2重のサインは一切ない。
また、問題の絵は明らかにモネの作風ではない下絵の上に描かれていた。さらに制作年代を古く見せるために、無色透明の物質が上塗りされていた。
広報担当者によると、美術館では事態を冷静に受け止めているという。
「ドイツ語に、片目で泣きながらもう片方の目で笑うという表現があるが、そんな感じだ。美術館にとってはとんでもない損失だが、同時に成果でもある。贋作という事実を明らかにした調査を誇りに思う」(同担当者)
ヴァルラフ・リヒャルツ美術館はケルンで最も古い歴史を持つ美術館で、今回贋作と判明した絵画は1954年に同館に寄贈された。次の特別展と常設展のいずれにも出品が予定されているが、贋作の事実を明記した上で展示されるという。
同館のコレクションには、ほかにもモネの作品が5点あるが、調査の結果すべて本物と確認された。(c)AFP