【7月21日 AFP】『ハリー・ポッター(Harry Potter)』シリーズの完結編、『Harry Potter and the Deathly Hallows(ハリー・ポッターと死の秘宝<仮題>)』が20日のGMT23時1分に世界同時に発売される。

 アジア各地では徹夜のパーティーや『ホグワーツ特急で行く旅』などと題されたさまざまなイベントが開催され、最新刊の発売を祝うハリー・ポッター旋風が起きている。

 イスラム教国のバングラデシュでは祝日の金曜日、完結編の出荷が滞りなく進むよう税関が休日を返上し、またタイでは駐在する英大使が早朝から購入者に本を手渡すという。

 オーストラリアでも、書店のDymocksには7万部の予約注文が殺到。南半球に位置する同国は現在、冬であるにもかかわらず、ファンはいち早く最新刊を手に入れるため徹夜キャンプを張るとみられている。

 シンガポールの紀伊國屋書店(Kinokuniya)では仮装したスタッフが無料の飲み物やしおりを配布する予定。またDymocksの香港支店では、魔法使いにふんしたスタッフが街を練り歩く計画を立てている。

 バンコク(Bangkok)の書店でも、夜通しで最終巻の発売を祝うイベントを行う。書籍チェーンのAsia Booksは高級ショッピングセンター、Emporiumの前に投影用のスクリーンを設置、一晩中『ハリー・ポッター』シリーズの映画を上映する。同書店はすでに1万部の予約を受けており、最終的にはその4倍を販売する見込みだという。

 シリーズ完結編となる最新作は、正式発売前の相次ぐ内容流失や書評の掲載を受け、世界各地で厳重な監視体制のもとに発売準備が進められた。(c)AFP/Claire Cozens