【7月4日 AFP】エジプト政府が女子割礼(女性器切除)全面禁止の法制化を目指している中、イスラム教の法学者は3日、中東通信(MENA)を通じて、女子割礼を禁止する「ファトワ」(宗教的勅令)を出した。

 同国の大ムフティ(高位のイスラム法学者、指導者)であるアリ・ゴマー(Ali Gomaa)師は、「女子割礼は、女性の心と身体に大きなダメージを与えるため、イスラム教でも全面的に禁止されている」と語った。

 エジプト政府は6月28日、12歳の少女が女子割礼(女性器切除)手術後に死亡した事故を受け、同様の手術を全面禁止すると発表していた。

 同国の割礼の歴史は王朝時代にさかのぼり、イスラム教徒、キリスト教徒を問わず女性に広く行われてきた。政府は1997年に割礼を禁止したものの、以後も秘密裏に行われている。2000年の政府調査によると、15-45歳の女性の97%が割礼を受けたという。(c)AFP