【ワシントン/米国 19日 AFP】米国では今年、7月7日に結婚するカップルが数千組に上る。ラッキーナンバーが揃うこの日に、愛の誓いを立てたいと考える人は予想以上に多い。結婚式主催や会場提供を行う企業、旅行代理店によると、来たる7月7日が土曜日ということも相まって予約が前代未聞の数を記録しており、すでにこれ以上の予約が不可能なところもあるという。


■この日を絶対忘れない為に・・・

 マサチューセッツに住むニコール・ヘンドリックソン(Nicole Hendrickson)さん(24)は、「夫が将来この特別な日を忘れないためにも、7月7日を選びたいわ」と述べた。さらに、「ずっと式を挙げるなら土曜日がいいと思っていたんです。それに7が3つそろう日なんて運がいいわ。完璧な日よ。それにこの日だったら、彼が結婚記念日を忘れるはずはないもの。」と付け加えた。

 結婚式を行う地として人気の高いラスベガスでは、町のチャペルも例年より開業時間を延長する。中でもグレースランド・ウェディングチャペル(Graceland Wedding Chapel)では、午前8時から夜中の0時まで15分ごとに一組のカップルが挙式を予定している。


■「7」づくし!

 いくつかの高級ホテルでも、この日のために特別料金を用意している。リッツ・カールトンホテル(Ritz-Carlton Hotel)では、宿泊料金が7707ドル(約90万円)や777ドル(約9万円)という「ラッキーセブン・パッケージ」を設ける予定だ。

 ニューヨークを拠点に、結婚式の主催を引き受けているJoAnn Gregoliさんは、すでにこの日のために2組の挙式を準備しており、他の依頼を断っているという。「ラッキーナンバーですし、覚えやすいということもあるけれど、みんな意外と信心深いのね。」とコメントした。

 彼女が引き受けた2組のうちの一組目のカップルは、「7」という数字を式の至るところに散りばめるアイディアを出した。祝宴の際、テーブルごとには7人のゲスト、新婦には7人の少女達が付きそう、赤と白のバラをそれぞれ7本づつ・・・。2007年7月7日という日を思いっきりドラマチックに仕上げるための、ユニークな演出だ。


■大事なのは式の中身では?

 フロリダ出身のレスリー・ロレンツ(Leslie Lorenz)さん(24)は、2年も前からこの日に結婚することを決めていたにもかかわらず、DJやフローリストはどこも予約済みで見つけるのに一苦労したという。「この日に式を挙げることはとってもいいアイディアだと思ったのです。でも今となっては、業者はどこも予約済みで式の準備をするのが辛くなってしまいました。」と語る。

 結婚式の主催を取り扱う「theknot.com」で補佐ディレクターを務めるキャスリーン・ムライ(Kaathleen Murray)さんは、「今年この日の予約数は3万1000組の挙式を予定しています。結婚式を挙げる月として人気のある7月でも、普段は1万2000組ほどです。ここ数年で、最高記録を打ち出す日となりそうです。」とAFPの記者に語ると同時に、「この日に固執せず、素晴らしい式にできるよう発想の転換をしてみる方がいいのでは」と付け加えた。

写真は、婚姻届を出し市役所から出てきた若い夫婦。2004年8月14日撮影。(c)AFP/Mychele Daniau