【9月30日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は26日、火星のタルシス(Tharsis)高地にある「ノクティス・ラビリントス(夜の迷宮、Noctis Labyrinthus)」と呼ばれる地域で撮影された画像を公開した。

 画像は明るい縁どりを持った岩盤状の山々を撮影したものだが、風の作用によって形成された2種類の特徴的な堆積物が織りなす地形が捉えられている。

 まず、淡い赤みを帯びて複雑に結びついた尾根が山々を取り囲んでいる。この尾根は、火星の赤道地域でしばしば目にする、よりシンプルな形状を持つ「TARstransverse aeolian ridges)」とよばれる隆起と似たものだ。また、風によって形成されたもう一つのタイプの堆積物として、暗い色をした砂丘が確認できる。

 元画像は8月31日、火星周回探査機「マーズ・リコネサンス・オービター(Mars Reconnaissance OrbiterMRO)」に搭載された高解像度撮像装置(High Resolution Imaging Science ExperimentHiRISE)のカメラで撮影された。HiRISEは米アリゾナ(Arizona)州トゥーソン(Tucson)にあるアリゾナ大学(University of Arizona)が運用している。(c)AFP