【9月5日 AFP】(一部更新)「2013年8月21日、未来の希望へ、ロボットの第1歩です」――。世界で初めて宇宙へ飛び立った、会話ができるヒューマノイド型ロボット「KIROBO(キロボ)」が国際宇宙ステーション(International Space StationISS)で初めて声を発したことが5日、発表された。第一声は、人類で初めて月面を歩いた米宇宙飛行士ニール・アームストロング(Neil Armstrong)船長の言葉ににしゃれっ気交じりに敬意を表したコメントだった。

 キロボはさらに「おはよう、地球の人間の皆さん。僕、ロボット宇宙飛行士のキロボ。世界で初めての、おしゃべりするロボット宇宙飛行士なんだ。よろしくね」と、カメラに向かって話しかけている。

 キロボが話す映像は5日、2020年の夏季五輪開催地を決める国際オリンピック委員会(International Olympic CommitteeIOC)の総会がアルゼンチンの首都ブエノスアイレス(Buenos Aires)で開催されるのに先立ち、東京の招致キャンペーンの一環として公開された。

 先月4日にロケットでISSへ向けて打ち上げられたキロボは、高さ34センチ、重さ1キロのロボット。電通(Dentsu)と東京大学(University of Tokyo)、ロボ・ガレージ(Robo Garage)、トヨタ自動車(Toyota Motor)が共同で製作した。宇宙飛行士の若田光一(Koichi Wakata)さんと日本語で交わす会話を記録するようプログラムされており、長期間にわたって孤立状態に置かれた人にいかにロボットが精神的サポートを与えられるかの研究に役立てられる。

 トヨタ自動車は、宇宙にいるKIROBOの声が聞けたことは、日本が技術とかわいらしさの両面において、優れた能力を探求し続けていることを示すものだとコメントしている。(c)AFP