「世界一正確な時計」を開発、米研究チーム
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【8月23日 AFP】米科学者チームが22日、「世界一正確な時計」を開発したと科学誌サイエンス(Science)に発表した。イッテルビウム原子を使った原子時計で、誤差は100京分の2以下と、他の原子時計と比べて10倍の正確さを誇るという。
この原子時計は時を刻むだけでなく、ナビゲーションシステムや磁気分野、温度計測といった最先端技術にも応用が可能という。
米国立標準技術研究所(National Institute of Standards and Technology、NIST)の物理学者で、論文を共著したアンドルー・ラドロウ(Andrew Ludlow)氏は、「安定したこのイッテルビウム光格子時計によって、精度の高い時間計測を多くの分野で実用化する道が開かれた」と声明で述べている。
機械仕掛けの時計が振り子の動きで時を刻むのに対し、原子時計は原子中の電子が振動する際に生じる電磁放射の周波数が一定であることを利用している。
研究チームは今回、約1万個のレアアース原子を10マイクロケルビン(絶対零度から1000分の1)に冷却し、それをレーザー光で作った光格子という器に閉じ込めた上で、周波数518兆ヘルツのレーザー光で原子内の2つのエネルギーレベルを遷移させた。このイッテルビウム光格子時計が持つ精度の高さを支えるのは大量の原子で、非常に短時間で正確な結果が出せるという。(c)AFP
この原子時計は時を刻むだけでなく、ナビゲーションシステムや磁気分野、温度計測といった最先端技術にも応用が可能という。
米国立標準技術研究所(National Institute of Standards and Technology、NIST)の物理学者で、論文を共著したアンドルー・ラドロウ(Andrew Ludlow)氏は、「安定したこのイッテルビウム光格子時計によって、精度の高い時間計測を多くの分野で実用化する道が開かれた」と声明で述べている。
機械仕掛けの時計が振り子の動きで時を刻むのに対し、原子時計は原子中の電子が振動する際に生じる電磁放射の周波数が一定であることを利用している。
研究チームは今回、約1万個のレアアース原子を10マイクロケルビン(絶対零度から1000分の1)に冷却し、それをレーザー光で作った光格子という器に閉じ込めた上で、周波数518兆ヘルツのレーザー光で原子内の2つのエネルギーレベルを遷移させた。このイッテルビウム光格子時計が持つ精度の高さを支えるのは大量の原子で、非常に短時間で正確な結果が出せるという。(c)AFP