【7月19日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は、惑星科学調査の一環として、2つの惑星探査機から見た地球の写真を間もなく撮影する。NASAはこれを「初の惑星間フォトボム(意図せずに写真に写ってしまうこと)」と呼び、該当する時間帯に屋外に出て、宇宙に向けて手を振ろうと世界の人たちに呼び掛けている。

 1つ目のチャンスは、土星探査機カッシーニ(Cassini)による撮影で、太陽が土星を背後から照らす時間帯に当たるグリニッジ標準時(GMT)の19日午後9時27~47分(日本時間20日午前6時27~47分)だ。

 だが、写真写りを気にして髪形や化粧を整える必要はなさそうだ。この時間帯、カッシーニと地球は14.4億キロも離れている上、昼間の時間帯に当たる地域は北米だけだ。

 カッシーニ・プロジェクトを担当するNASAジェット推進研究所(Jet Propulsion LaboratoryJPL)の科学者、リンダ・スピルカー(Linda Spilker)氏は「カッシーニから見た地球の大きさは、わずか1ピクセルほどになる。世界の人たちに、自分たちの住む場所が土星からどう見えるのかを知ってもらえる機会を与えられることを、楽しみにしている」と語った。「ぜひ、地球から土星に向けて手を振り、特別なこの機会を一緒に記念してほしい」

 2つ目のチャンスでは欧州、中東、中央アジアの人たちも参加することができる。19、20両日には、水星探査機メッセンジャー(MESSENGER)がGMTの午前11時49分(日本時間午後8時49分)、午後0時38分(同午後9時38分)、同1時41分(同午後10時41分)の各3回、地球を撮影する。

 カッシーニとメッセンジャーが撮影した地球の画像は、早ければ22日にも公開される予定だ。(c)AFP