【6月11日 AFP】中国は11日、ゴビ砂漠(Gobi desert)にある酒泉衛星発射センター(Jiuquan Satellite Launch Center)から有人宇宙船「神舟10号(Shenzhou-10)」を打ち上げ、同国過去最長となる有人宇宙ミッションを開始した。国営テレビが打ち上げの瞬間を放送した。中国は、「増大する国力」を象徴する野心的な宇宙探査計画に、さらに力を注いでいる。

 神舟10号は、同国史上2人目の女性飛行士、王亜平(Wang Yaping)氏(33)ら宇宙飛行士3人を乗せ、周回軌道に15日間滞在する。実験用モジュール「天宮1号(Tiangong-1)」とドッキングし、医療実験や宇宙技術実験を行う予定だ。

 打ち上げには、バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領との首脳会談を終えたばかりの習近平(Xi Jinping)中国国家主席も立ち会った。
 
 中国は2003年に初めて宇宙での有人飛行を行ったばかりで、能力面では依然として米国やロシアに遅れを取っている。だが計画は極めて野心的で、2020年までに月面に人を着陸させ、地球を周回軌道する宇宙ステーションを設置させることなどを目指している。(c)AFP/Sebastien BERGER