【6月10日 AFP】 米航空宇宙局(NASA)は7日、スピッツァー宇宙望遠鏡(Spitzer Space Telescope)が捉えた天の川銀河(Milky Way)にある階層的な「泡構造」を示す赤外線画像を公開した。画像は宇宙のちりの中に多数の星が集まって1つの大きな泡ができ、それが小さな泡の形成の引き金になるという階層構造を示す一例。

 中央に大きな泡があり、縁にあたる部分に派生した2つの小さな泡が黄色く映っている。これらの泡は、大質量星からの風と放射線によって多数の星が周辺のちりの雲の中に穴を掘るように入り込んで形成されると考えられている。

 泡を発見したのは市民参加型の科学プロジェクト「ズーニバース(Zooniverse)」の一環である「ミルキーウェイプロジェクト(Milky Way Project)」のボランティアたちだ。ズーニバースにはパソコンとインターネット接続環境があれば誰でも参加でき、スピッツァー宇宙望遠鏡の画像を選別しながら天の川銀河の構造に吹き込む泡を探す天文学者たちを支援することができる。(c)AFP