クローンES細胞論文に複数の間違い、主執筆者が認める
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【5月24日 AFP】クローン技術を使い、ヒトの皮膚細胞からES細胞(胚性幹細胞)を作り出すことに初めて成功したとした米オレゴン健康科学大学(Oregon Health and Science University)の研究チームの論文に、複数の間違いが含まれていたことが分かった。論文の主執筆者が認めた。
論文は先週、米医学誌セル(Cell)に発表されたが、その後、科学論文の評価サイト「パブピアー(PubPeer)」上の匿名評価者により、4つの間違いが指摘されていた。
英科学誌ネイチャー(Nature)のインタビューに応じた論文の主執筆者、シュークラト・ミタリポフ(Shoukhrat Mitalipov)教授(生殖生物学)は、論文を急いで仕上げたため、3つの間違いが起きたことを認めた。だが、指摘されていた4つ目の問題は間違いではなかったと主張。さらに、「研究結果は本物で、(研究で作られた)細胞系も本物。全て本物だ」と述べ、これらの間違いがあっても最終的な結論自体は影響を受けないと主張した。(c)AFP