【3月1日 AFP】南米チリ南部にある高感度望遠鏡で観測を行っていた国際天文学チームは28日、恒星の周辺で形成されつつある原始惑星を直に捉えた画像の撮影に初めて成功したと発表した。

 チームによれば、地球から335光年離れた天の川銀河(Milky Way)内にある若い恒星「HD 100546」の周囲で、木星と似た巨大ガス惑星とみられる天体が見つかった。

 チームを率いたスイス連邦工科大学チューリヒ校(ETH Zurich)の天文学者、Sascha Quanz氏によると、惑星の形成過程に関する研究はこれまで、主にコンピューターシミュレーションを使って行われてきた。だが「今回発見されたのが本当に形成途中にある惑星であれば、惑星の形成過程や形成途中にある惑星とその周囲の環境との相互作用を、非常に早い段階から観察できる初めての機会となる」(Quanz氏)という。

 チームは、チリのアタカマ砂漠(Atacama Desert)にある欧州南天天文台(European Southern ObservatoryESO)の望遠鏡に接続された高解像度カメラを用いてこの原始惑星を発見した。(c)AFP