両前肢失ったウミガメ、人工ヒレで試験遊泳 27回目の試み
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【2月13日 AFP】サメの攻撃で両前肢を失ったウミガメが11日、「ブレードランナー」として知られる南アフリカの両足義足の陸上選手、オスカー・ピストリウス(Oscar Pistorius)さんに匹敵する挑戦を日本で行った――最新の「人工ヒレ」を装着して。
25歳前後のメスのアカウミガメの悠ちゃんは、体重96キロ、甲羅の長さが82センチ。漁網にかかり、2008年半ばに須磨海浜水族園(Suma Aqualife Park)に移送された。右前肢は約3分の1、左前肢は約2分の1が欠損していた。亀崎直樹(Naoki Kamezaki)園長によるとサメの攻撃による損傷だという。
悠ちゃんの遊泳速度が健常な個体の6割程度しかなかったため、水族園は2008年末ごろに人工ヒレの開発に着手した。初めのうちは人工ヒレを前肢にはめていたが、悠ちゃんには苦痛だったようだ。
悠ちゃんは11日、同水族園で、27個目の人工ヒレの装着試験を行った。亀崎園長によると、人工ヒレは頭からかぶるジャケットに付けられているが、ジャケットが脱げないデザインに苦労したという。ジャケットは柔軟な素材なので、人工ヒレを自在に動かすことが可能だ。
亀崎園長によると、カメに人工ヒレを装着する取り組みは世界中で行われているが、成功したという報告はまだ聞いたことがなく、カメが人工ヒレを装着して問題なく泳いでいるのは初めての事例かもしれないという。
2004年、沖縄県の水族館のイルカが世界で初めて人工ヒレを装着した。このイルカは疾患により尾ヒレを失っていた。(c)AFP
25歳前後のメスのアカウミガメの悠ちゃんは、体重96キロ、甲羅の長さが82センチ。漁網にかかり、2008年半ばに須磨海浜水族園(Suma Aqualife Park)に移送された。右前肢は約3分の1、左前肢は約2分の1が欠損していた。亀崎直樹(Naoki Kamezaki)園長によるとサメの攻撃による損傷だという。
悠ちゃんの遊泳速度が健常な個体の6割程度しかなかったため、水族園は2008年末ごろに人工ヒレの開発に着手した。初めのうちは人工ヒレを前肢にはめていたが、悠ちゃんには苦痛だったようだ。
悠ちゃんは11日、同水族園で、27個目の人工ヒレの装着試験を行った。亀崎園長によると、人工ヒレは頭からかぶるジャケットに付けられているが、ジャケットが脱げないデザインに苦労したという。ジャケットは柔軟な素材なので、人工ヒレを自在に動かすことが可能だ。
亀崎園長によると、カメに人工ヒレを装着する取り組みは世界中で行われているが、成功したという報告はまだ聞いたことがなく、カメが人工ヒレを装着して問題なく泳いでいるのは初めての事例かもしれないという。
2004年、沖縄県の水族館のイルカが世界で初めて人工ヒレを装着した。このイルカは疾患により尾ヒレを失っていた。(c)AFP