人工の臓器や血液を持つ「バイオニック人間」、英ロンドンで公開へ
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【2月6日 AFP】英ロンドン(London)の科学博物館(Science Museum)に5日、制作費100万ドル(約9400万円)をかけた「バイオニック人間」が展示された。人工の臓器と義肢を持ち、体内には人工血液が流れている。7日から一般公開される。
「Rex(レックス)」と名付けられ、まるで生きている人間のような顔を持つこの「バイオニック人間」は、著名ロボット研究家らがテレビ番組のために組み立てたもの。レックスは、「robotic exoskeleton(ロボット外骨格)」の省略形だ。
「身長」2メートルのレックスには、進んだ人工装具技術が用いられたほか、人工の膵臓(すいぞう)、腎臓、脾臓(ひぞう)、気管、そして人工の循環系が組み込まれている。ただし、生体組織が使われていないことから、厳密に言えば生体工学によって作られたものとはいえない。
博物館でレックスを紹介したスイスの社会心理学者、ベルトルト・マイヤー(Bertolt Meyer)博士は「新しい生体工学技術にずっと注目してきたが、このようにできが良く美しいものができるまでに発展したのは突然のことだ」と語る。博士には生まれつき左手がなく、高性能の義手を使用している。(c)AFP