【2月5日 AFP】イラン政府がサルを乗せたロケットの打ち上げに成功しサルも無事生還したと発表していることについて、捏造(ねつぞう)ではないかとの疑惑が持ち上がっている。欧米メディアが、打ち上げ前と生還したサルの写真が異なると指摘したのだ。

 イラン国営メディアは前月28日、ロケット打ち上げを前にペルシャ語で「パイオニア(開拓者)」を意味するピシュガム(Pishgam)という名のサルの写真を公開。ピシュガムは明るい灰色がかった毛色で、右目の上に赤いあざがあった。

 だが、イラン学生通信(ISNA)が大気圏外から生還したサルのものとして公開した写真のサルは、毛色は濃く目の上のあざもなかった。欧米メディアはこの違いを指摘し、サルを乗せたロケット打ち上げの成功を疑問視している。

 インターネットでも、「宇宙であざの除去手術を受けるサル」と、イランの美容整形熱を皮肉ったコメントをつけた問題のサルの写真が投稿されるなどしている。

 こうした指摘に対し、イラン政府はこれまでのところ、直接のコメントは出していない。

 イランは2011年にもサルを乗せたロケットを打ち上げているが、この時は失敗している。(c)AFP