【1月30日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は29日、火星探査機「マーズ・リコネサンス・オービター(Mars Reconnaissance OrbiterMRO)」の高解像度カメラ「HiRISE」で撮影した火星北極域の砂丘の画像を公開した。

 公開された画像は北緯80度、東経122.5度の位置で撮影されたもので、a~eの5枚にはそれぞれ幅約1.3キロメートルの範囲が写っている。いずれも人工的に着色してある。

 一番左の画像aは早春に撮影したもので、表面が厚さ約60センチメートルの二酸化炭素の氷(ドライアイス)に覆われている。季節が進むとドライアイスの層に亀裂が入り、その下の砂丘の砂が見え始める(画像b)。

 その後、ドライアイスの層の下にたまっていたガスが噴出し、巻き上げられた砂やほこりが下り坂や風下の方向に向かって扇形に堆積する(画像cとd)。ドライアイスが揮発すると砂丘がもっとよく見えるようになる(画像e)。(c)AFP