【1月25日AFP】米ニューヨーク(New York)市警察は23日、人々が隠し持つ銃器を電磁波を使って「透視」できる新装置の試験を行っていると明かした。

 同市警のレイモンド・ケリー(Ray Kelly)本部長の発表によると、この近未来的な装置を使えば、離れた所からでも隠された金属製品を検知することができる。

 この装置は、人間や物体が放射する電磁波の一種「テラヘルツ波」を測定する。ケリー本部長は、「例えば、隠された銃器などにより放射の流れが妨げられると、この装置がその物体を強調表示する」と説明した。

 装置の本体は箱形で、警察車両の中に設置すれば、警察官が不審者に気付かれることなく銃器所持の有無を調べることができる。同市警は現在、犯罪多発地区で多数の不審者を対象とした身体検査を頻繁に行っているが、この装置が配備されれば、批判の声も上がっているこの手法に頼る必要がなくなるかもしれない。

 本部長は、「実用化にはさらなる試験が必要だが、この1年間の進み具合には大いに満足している」と自信を見せた。(c)AFP