【11月1日 AFP】ポーランド西部ポズナニ(Poznan)郊外でこのほど、重さ300キログラムの隕石(いんせき)が発掘された。東欧で見つかった隕石としては最大で、地球の核(コア)に関する新たな発見につながる可能性を秘めているという。

 円錐形をしたこの隕石は、ポズナニ北郊のモラスコ隕石地区(Morasko Meteorite Reserve)で地下2メートル地点に埋まっていたのを前月、隕石ハンター2人が電磁気異常検知装置を使って発見した。

 ポーランド通信(PAP)によると、ポズナニで記者会見したアダム・ミツキエビチ大学(Adam Mickiewicz University)のアンジェイ・ムシンスキ(Andrzej Muszynski)教授は、「地球の核が鉄でできていることは知られているが、直接調べることはできない。一方、宇宙から舞い降りた類似構造を持つ『お客さま』なら簡単に調べられる。宇宙の起源に関する新たな知識が得られるかもしれない」と述べた。

 同大の地質学研究チームの分析によると、この隕石は5000年前に地球に降ってきたもの。成分の大部分は鉄で、ニッケルも少し含まれている。

 モラスコ隕石地区には7つのクレーターが存在し、最大は直径ほぼ100メートル、深さ11メートルと大きい。5000年前に複数の隕石が衝突した場所と考えられており、これまで見つかった隕石を合計すると総重量は1500キロにもなる。科学者らは現在、隕石捜索の対象範囲拡大を検討中だ。(c)AFP