【10月6日 AFP】米航空宇宙局(NASA)の火星探査車キュリオシティー(Curiosity)は6日、ミッション初の土壌サンプル採取と分析装置の動作テストを行う。

 4日のNASAの発表によると、探査車に搭載された地質サンプル採取・分析装置に火星の土壌が取り込まれるのは初となる。この動作テストは、火星で生命の痕跡を探るというキュリオシティーのミッション達成に向けた中核的役割を担う作業だという。

 テストではまず、採取した火星の砂を使って地球で付着した油膜をこすり落とす作業を行う。NASA関係者によると、「装置の製作・組み立ては極めて清浄な環境で行っているが、地球にいる限りは油膜の付着は避けられない」という。この油膜が今後の実験に影響をもたらさないよう、まず火星で採取した砂を振動させ、数時間にわたって装置の隅々まで行き渡らせることによって油膜を完全に除去する。除去作業は今後10日間で3回繰り返される。

 油膜除去が終わった後には、初の地質分析用サンプルが採取される。現在位置している「ロックネスト(Rocknest)」と呼ばれる場所での作業を終えると、探査車は次に約100メートル離れた「グレネルグ(Glenelg)」という地点へ移動する。グレネルグは3種類の地形が交差する場所で、NASAのチームは岩石を削りその成分を分析する予定だ。(c)AFP