【10月3日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は2日、火星探査車キュリオシティー(Curiosity)の火星拡大鏡撮像装置(Mars Hand Lens ImagerMAHLI)が4センチの至近距離から撮影した石の画像を公開した。

 キュリオシティーのアームに設置されたMAHLIが撮影した石は「Bathurst Inlet」と呼ばれるもの。画像は、キュリオシティーの火星日54日目にあたる9月30日に、MAHLIが異なるフォーカス設定で撮影した画像情報8枚分を合わせている。

 画像の撮影範囲は縦3.3センチ、横2.5センチで、1画素あたり21マイクロメートルの解像度。先に火星に派遣された探査車スピリット(Spirit)とオポチュニティー(Opportunity)に搭載された顕微撮像カメラの解像度は1画素あたり31マイクロメートルだった。

 また、石の上部分をとらえたもう一枚の画像は、27センチ離れた距離から撮影された。

 キュリオシティーは同日、アーム部に設置されたアルファ粒子X線分光器(Alpha Particle X-Ray SpectrometerAPXS)を用いて、Bathurst Inletの成分分析も実施した。

 しかし、濃灰色のBathurst Inletの微粒子は相当に微細で、粒子や結晶の分析まではできなかった。これは、Bathurst Inletに粒子や結晶が含まれていた場合、その大きさは80マイクロメートル以下ということを意味する。Bathurst Inletの表面には、風に飛ばされて積もった砂粒大の粒子やダストも積もっていた。(c)AFP