米空軍の極超音速機X51A、試験飛行に失敗
このニュースをシェア
【8月16日 AFP】米空軍は15日、カリフォルニア(California)州で現地時間14日に実施した無人極超音速機X51Aウェーブライダー(Waverider)の試験飛行は制御翼の不具合で失敗したと発表した。
全長約8メートルのX51Aは14日午前11時36分(日本時間15日午前3時36分)、予定通り米海軍のポイントマグー(Point Mugu)射場訓練海域上空でB52爆撃機から切り離されてロケットブースターに点火した。
しかし制御翼の1つが不具合を起こしたため切り離しの約15秒後にX51Aを制御できなくなり、極超音速飛行を実現するスクラムジェットエンジンに点火できないままX51Aは失われた。
米空軍のプロジェクトマネージャーは、「データはエンジン点火の条件は満たされていたことを示していたため、試験の目標を達成できると大いに期待していた」と述べた。計画では5分間にわたってマッハ6(音速の6倍、時速7300キロ以上)の速度を出すはずだった。
X51Aは2010年5月の初試験飛行でマッハ5を記録したが、技術的な問題のためその速度を持続できたのは3分あまりと、計画よりも短かった。X51Aは4機製造され、あと1機残っている。米国防総省は米航空戦力を変えるとして極超音速飛行に期待をかけている。(c)AFP