お菓子を大きく見せる「ダイエットゴーグル」、東大
このニュースをシェア
【6月6日 AFP】手に取った普通のクッキーをチョコレートクッキーだと思わせたり、ビスケットのサイズを実際よりも大きく見せたりすることのできるゴーグルやヘッドギアを、東京大学(University of Tokyo)の研究者が開発した。これを使えば、意志の弱い人でもダイエットが可能になるかもしれない。
東京大学大学院情報理工学系研究科の廣瀬通孝(Michitaka Hirose)教授率いる研究チームは、コンピューターの先端技術と拡張現実(AR)を用いて感覚をだまし、小さなおやつ、満足度の低いおやつでより多くの満足感を得られるような装置を開発した。
■「おやつを大きく見せる」ゴーグル
研究チームが開発した装置の1つはゴーグル型。ゴーグルに搭載されたカメラがコンピューターに画像を送り、コンピューターがビスケットを持つ手のサイズはそのままにビスケットだけを大きくし、ゴーグルの装着者にビスケットのサイズを実際よりも大きく見せるというもの。
実験では、ビスケットの見た目の大きさを50%拡大したところ被験者の食べる量が10%近く減少し、反対に3分の2ほどに縮小したときは被験者の食べる量が15%増えたという。
廣瀬教授は、コンピューターで人の頭を欺くことに関心があると語る。さまざまな感覚をいかにして欺くか、あるいはさまざまな感覚をいかにしてコンピューターを使って作り上げるか、というのがバーチャルリアリティー研究において非常に重要な点だと述べる。
触覚などの複雑な感覚を一般的なバーチャルリアリティーで作り出そうとすると装置が大がかりになりがちだが、この問題を回避する1つの方法は複数の感覚を使って別の複数の感覚を欺くことだと廣瀬氏は指摘する。「リアリティーは頭の中にある」と廣瀬氏は語った。
■ただのクッキーをチョコクッキーに変えるヘッドギア
別のプロジェクトで廣瀬氏の研究チームは「メタクッキー」と呼ばれる装置を開発した。この装置は香りと操作した視覚情報を与えることで、ただのビスケットを食べている被験者にチョコレート味やストロベリー味のクッキーを食べていると思わせることができる。廣瀬氏によると、この装置を使った被験者の80%がだまされたという。
これらの装置は今のところ商業化される計画はないが、研究チームはダイエットに活用できないか検討してみたいとしている。(c)AFP/Miwa Suzuki
【動画】開発されたゴーグルを試着(YouTube/AFPBB News公式チャンネル)
東京大学大学院情報理工学系研究科の廣瀬通孝(Michitaka Hirose)教授率いる研究チームは、コンピューターの先端技術と拡張現実(AR)を用いて感覚をだまし、小さなおやつ、満足度の低いおやつでより多くの満足感を得られるような装置を開発した。
■「おやつを大きく見せる」ゴーグル
研究チームが開発した装置の1つはゴーグル型。ゴーグルに搭載されたカメラがコンピューターに画像を送り、コンピューターがビスケットを持つ手のサイズはそのままにビスケットだけを大きくし、ゴーグルの装着者にビスケットのサイズを実際よりも大きく見せるというもの。
実験では、ビスケットの見た目の大きさを50%拡大したところ被験者の食べる量が10%近く減少し、反対に3分の2ほどに縮小したときは被験者の食べる量が15%増えたという。
廣瀬教授は、コンピューターで人の頭を欺くことに関心があると語る。さまざまな感覚をいかにして欺くか、あるいはさまざまな感覚をいかにしてコンピューターを使って作り上げるか、というのがバーチャルリアリティー研究において非常に重要な点だと述べる。
触覚などの複雑な感覚を一般的なバーチャルリアリティーで作り出そうとすると装置が大がかりになりがちだが、この問題を回避する1つの方法は複数の感覚を使って別の複数の感覚を欺くことだと廣瀬氏は指摘する。「リアリティーは頭の中にある」と廣瀬氏は語った。
■ただのクッキーをチョコクッキーに変えるヘッドギア
別のプロジェクトで廣瀬氏の研究チームは「メタクッキー」と呼ばれる装置を開発した。この装置は香りと操作した視覚情報を与えることで、ただのビスケットを食べている被験者にチョコレート味やストロベリー味のクッキーを食べていると思わせることができる。廣瀬氏によると、この装置を使った被験者の80%がだまされたという。
これらの装置は今のところ商業化される計画はないが、研究チームはダイエットに活用できないか検討してみたいとしている。(c)AFP/Miwa Suzuki
【動画】開発されたゴーグルを試着(YouTube/AFPBB News公式チャンネル)