月面着陸のアポロ11号エンジン、海底からの回収にアマゾンCEOが挑む
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【3月29日 AFP】米インターネット小売大手アマゾン・ドットコム(Amazon.com)のジェフ・ベゾス(Jeff Bezos)最高経営責任者(CEO)は28日、人類最初の月面着陸を果たした米アポロ11号(Apollo XI)のエンジンを海底から引き上げる計画を、自身のブログ「BezosExpeditions.com」で明らかにした。 同ブログによると、1969年にニール・アームストロング(Neil Armstrong)船長ら3人の宇宙飛行士を月に運んだアポロ11号の打ち上げに使われ、大西洋(Atlantic Ocean)の海底に沈んだF1エンジン数基の位置を、高性能の音波探知機で特定できたため引き上げに臨むという。 ベゾス氏は、高速で落下したうえ塩分を含んだ海水に40年以上もさらされたエンジンがどのような状態にあるかは不明としつつ、頑丈な素材で作られているため良い状態で保存されている可能性もあると指摘。1つ以上を引き上げたいと述べた。引き上げは私財で行うと強調している。 ブログによると、アポロ11号の月面着陸を当時5歳だったベゾス氏はテレビで見ており、その経験が科学や技術、探検への情熱に大きく貢献していることは間違いないという。 水深4267メートルに眠るF1エンジンの所有権は、現在も米航空宇宙局(NASA)にある。このためベゾス氏は、「回収したエンジンは国立航空宇宙博物館(National Air and Space Museum)で展示することになるだろう」と語る一方、2基以上を回収できた場合は、うち1基をアマゾン本社のあるシアトル(Seattle)の航空博物館(Museum of Flight)でも展示できるようNASAに掛け合うつもりだと述べている。(c)AFP