最強レーザーで200万度超高温プラズマ達成、「星の内部」知る手がかりに
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【1月27日 AFP】世界で最も強力なX線レーザーを用いて固体を摂氏200万度の超高温にまで熱する実験に、米機関の国際研究チームが成功し、25日の米科学誌「ネイチャー(Nature)」に成果を発表した。
米カリフォルニア(California)州にあるSLAC国立加速器研究所(SLAC National Accelerator Laboratory)の研究チームは、通常のX線レーザーの10億倍の光線力を持つ速射レーザーで、極小のアルミ箔(はく)片を瞬間加熱。わずか1兆分の1秒の加熱時間で、摂氏200万度を超える「高温・高密度物質」と呼ばれるプラズマ状の物質を作ることに成功した。
プラズマは、個体、液体、気体に次ぐ物質の第4の状態と称される。地球上にはプラズマ状態で存在する物質は多くないが、可視宇宙では99%の物質がプラズマで、太陽のような恒星の内部もプラズマ状態になっている。
これまでの研究では、気体を熱して電子を原子から電離させ荷電粒子を帯びたプラズマを作ることには成功していたが、レーザー光線を通さない高密度の物質については加熱技術がなくプラズマを作れずにいた。
主執筆者のオックスフォード大学(University of Oxford)のサム・ビンコ(Sam Vinko)氏は、「超高温・高密度の物質を作ることは科学的に非常に重要だ。星の内部や太陽系内の巨大惑星の核に関して知ることができる」と説明している。(c)AFP
米カリフォルニア(California)州にあるSLAC国立加速器研究所(SLAC National Accelerator Laboratory)の研究チームは、通常のX線レーザーの10億倍の光線力を持つ速射レーザーで、極小のアルミ箔(はく)片を瞬間加熱。わずか1兆分の1秒の加熱時間で、摂氏200万度を超える「高温・高密度物質」と呼ばれるプラズマ状の物質を作ることに成功した。
プラズマは、個体、液体、気体に次ぐ物質の第4の状態と称される。地球上にはプラズマ状態で存在する物質は多くないが、可視宇宙では99%の物質がプラズマで、太陽のような恒星の内部もプラズマ状態になっている。
これまでの研究では、気体を熱して電子を原子から電離させ荷電粒子を帯びたプラズマを作ることには成功していたが、レーザー光線を通さない高密度の物質については加熱技術がなくプラズマを作れずにいた。
主執筆者のオックスフォード大学(University of Oxford)のサム・ビンコ(Sam Vinko)氏は、「超高温・高密度の物質を作ることは科学的に非常に重要だ。星の内部や太陽系内の巨大惑星の核に関して知ることができる」と説明している。(c)AFP