新発見の化石、リス似の白亜紀哺乳類 アルゼンチン
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【11月5日 AFP】恐竜が地上を闊歩していた時代に生息していたリスのような哺乳類の化石がアルゼンチン南部で発見され、古生物学者らが3日、報道陣に公開した。
この哺乳類が生きていたのは白亜紀(約1億4400万~6500万年前)後期の約9300万年前。南米ではこれまで恐竜時代の哺乳類が発見された例は少ない。学名「クロノピオ・デンティアクトゥス(Cronopio dentiacutus)」と名付けられたこの哺乳類は全長10~14センチと小さく、鼻先が細く、異様に長い牙を持っていた。
同時に公開された模型は米アニメーション映画『アイスエイジ(Ice Age)』に登場するリスのキャラクター、「スクラット(Scrat)」によく似ている。
発見した古生物学者3人のうちの1人、ブエノスアイレス(Buenos Aires)にあるマイモニデス大学(Maimonides University)科学技術学部のセバスチアン・アペステギア(Sebastian Apesteguia)氏は、同大学で行われた発表会見で「恐竜時代には、ネズミよりも大きな哺乳類はいなかった。(この小動物は)やりたいことは何でもできただろうが、それは地下、あるいは夜間に恐竜の目の届かないところでだ」と説明した。発見された頭がい骨2片とあごの骨数個からは、頭部と歯の特徴がうかがえる。
アペステギア氏は同僚のレアンドロ・ガエターノ(Leandro Gaetano)氏、米ルイビル大(University of Louisville)のギジェルモ・ルジェ(Guillermo Rougier)氏と共に、アルゼンチン南部リオネグロ(Rio Negro)州にある「ラ・ブイトレラ(La Buitrera、ハゲワシの巣)」と呼ばれる化石産出地でこの化石を発見した。
ガエターノ氏は、クロノピオ・デンティアクトゥスは現存する有袋類や有胎盤哺乳類の祖先にあたる「dryolestoid」として知られる絶滅哺乳類のグループの近縁だと述べた。このグループは北米や欧州では早くから発見されていたが、南米では発見されたことがなかった。
現地紙ラ・ナシオン(La Nacion)によると、学名の「クロノピオ」は、ルジェ氏が大きな影響を受けたというアルゼンチン人作家フリオ・コルタサル(Julio Cortazar、1914~1984)の小説の登場人物の典型から取ったという。
詳しい論文は英科学誌ネイチャー(Nature)に掲載された。(c)AFP
この哺乳類が生きていたのは白亜紀(約1億4400万~6500万年前)後期の約9300万年前。南米ではこれまで恐竜時代の哺乳類が発見された例は少ない。学名「クロノピオ・デンティアクトゥス(Cronopio dentiacutus)」と名付けられたこの哺乳類は全長10~14センチと小さく、鼻先が細く、異様に長い牙を持っていた。
同時に公開された模型は米アニメーション映画『アイスエイジ(Ice Age)』に登場するリスのキャラクター、「スクラット(Scrat)」によく似ている。
発見した古生物学者3人のうちの1人、ブエノスアイレス(Buenos Aires)にあるマイモニデス大学(Maimonides University)科学技術学部のセバスチアン・アペステギア(Sebastian Apesteguia)氏は、同大学で行われた発表会見で「恐竜時代には、ネズミよりも大きな哺乳類はいなかった。(この小動物は)やりたいことは何でもできただろうが、それは地下、あるいは夜間に恐竜の目の届かないところでだ」と説明した。発見された頭がい骨2片とあごの骨数個からは、頭部と歯の特徴がうかがえる。
アペステギア氏は同僚のレアンドロ・ガエターノ(Leandro Gaetano)氏、米ルイビル大(University of Louisville)のギジェルモ・ルジェ(Guillermo Rougier)氏と共に、アルゼンチン南部リオネグロ(Rio Negro)州にある「ラ・ブイトレラ(La Buitrera、ハゲワシの巣)」と呼ばれる化石産出地でこの化石を発見した。
ガエターノ氏は、クロノピオ・デンティアクトゥスは現存する有袋類や有胎盤哺乳類の祖先にあたる「dryolestoid」として知られる絶滅哺乳類のグループの近縁だと述べた。このグループは北米や欧州では早くから発見されていたが、南米では発見されたことがなかった。
現地紙ラ・ナシオン(La Nacion)によると、学名の「クロノピオ」は、ルジェ氏が大きな影響を受けたというアルゼンチン人作家フリオ・コルタサル(Julio Cortazar、1914~1984)の小説の登場人物の典型から取ったという。
詳しい論文は英科学誌ネイチャー(Nature)に掲載された。(c)AFP