【10月4日 AFP】人類初の有人宇宙飛行から50周年の節目に当たることし、世界のトップクラスの科学者らが集う国際宇宙航行連盟(International Astronautical FederationIAF)大会が3日、南アフリカ・ケープタウン(Cape Town)で開幕した。

 同大会がアフリカ大陸で開催されるのは初めて。IAFのBerndt Feuerbacher会長は開会式の講演で、衛星を打ち上げて宇宙技術を活用するアフリカ諸国が増えつつあることを歓迎した上で、国民の利益になるような活用の仕方を呼びかけた。

 会長が強調したのは、ナイジェリアの宇宙開発計画にとって記念すべき小型地球観測衛星「ナイジェリアサット2(NigeriaSat-2)」と「ナイジェリアサットX(NigeriaSat-X)」の打ち上げ成功だ。前月打ち上げられたこれら2基は、森林管理、地図作成、災害管理、保安用途に用いられる。

 一方、南アフリカは2009年、環境観測衛星サンバンディラサット(SumbandilaSat)を打ち上げ、昨年には宇宙機関を発足させた。アルジェリア、エジプト、ケニア、モロッコ、チュニジアも、独自の宇宙探査計画を策定しているという。

 Feuerbacher会長は次のように述べた。「アフリカではエキサイティングな宇宙時代が幕を開けようとしている。宇宙技術がもたらす恩恵を国民に享受させる用意があるアフリカの国が増えつつあることをうれしく思う」「IAFの目的は常に、宇宙の知識をグローバルに広めることだ。IAFは世界のすべての地域の人々に価値やメリットをもたらす。宇宙は富裕国限定の遊び場ではないという概念を今後も広めていきたい」(c)AFP