【9月12日 AFP】人間の呼吸や汗を感知するセンサーを、英ラフバラ大学(Loughborough University)のポール・トーマス(Paul Thomas)教授らの研究チームが開発した。将来、地震災害や爆破攻撃などの現場で生存者の捜索活動に活用することを目指している。

 英国物理学会(Institute of PhysicsIOP)の学会誌「Journal of Breath Research」に発表された研究によると、新たに開発されたセンサーは、人間が呼吸をしたり、汗をかいたり、排尿する際に生成される気体状の代謝物を感知する。トーマス教授によると、がれきなどに閉じ込められた人々をこうしたセンサーで捜す科学的研究はこれが世界初という。

 現場で使用する際には、研究員らによる支援は不要という。長時間、継続して生存者の反応を探すことができ、センサーの数を増やせば大掛かりな捜索が可能になる。

 救助犬を使ったこれまでの捜索活動では、訓練に高いコストがかかる上、捜索中に頻繁に犬を休憩させる必要があった。また現場では、犬とハンドラーの双方が危険にさらされる場合も少なくなかった。(c)AFP