吸血コウモリ、熱源を補足して血をゲット 米研究
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【8月4日 AFP】吸血コウモリ(学名ナミチスイコウモリ)は血を吸う際、熱や痛みを感知するカプサイシン受容体TRPV1を使って皮下の血管の「温もり」を検出しているとの研究結果が、3日の英科学誌ネイチャー(Nature)に掲載された。
TRPV1は大半のほ乳類において温度感覚を司り、たいていは43度以上の温度に近づくと痛みを引き起こして、その動物に熱から遠ざかるよう警告する役割を担っている。
だが、米カリフォルニア大学サンフランシスコ校(University of California at San Francisco)のデービッド・ジュリアス(David Julius)氏らの研究によると、吸血コウモリではTRPV1が自動誘導装置のような役割を果たし、体温30度以上の動物から約20センチ以内に近づくと「獲物」として赤外線レーダーに捉えられる仕組みになっているという。「吸血コウモリは、血管が皮膚表面に最も近い地点を検出することができる」とジュリアス氏は話している。
吸血コウモリは血を定期的に必要とするが、必要以上に吸うことはなく、吸血量は1回につきティースプーン2杯程度。唾液に含まれる化学物質で、獲物の皮膚をまひさせると同時に血管の凝固を防いでいるという。
コウモリはその種類を問わず、高度に発達した嗅覚、鋭い聴覚、そして(もっぱら目が見えないとのうわさだが)鋭い視覚など、さまざまな手段で食べ物のありかを突き止めている。(c)AFP/Marlowe Hood
TRPV1は大半のほ乳類において温度感覚を司り、たいていは43度以上の温度に近づくと痛みを引き起こして、その動物に熱から遠ざかるよう警告する役割を担っている。
だが、米カリフォルニア大学サンフランシスコ校(University of California at San Francisco)のデービッド・ジュリアス(David Julius)氏らの研究によると、吸血コウモリではTRPV1が自動誘導装置のような役割を果たし、体温30度以上の動物から約20センチ以内に近づくと「獲物」として赤外線レーダーに捉えられる仕組みになっているという。「吸血コウモリは、血管が皮膚表面に最も近い地点を検出することができる」とジュリアス氏は話している。
吸血コウモリは血を定期的に必要とするが、必要以上に吸うことはなく、吸血量は1回につきティースプーン2杯程度。唾液に含まれる化学物質で、獲物の皮膚をまひさせると同時に血管の凝固を防いでいるという。
コウモリはその種類を問わず、高度に発達した嗅覚、鋭い聴覚、そして(もっぱら目が見えないとのうわさだが)鋭い視覚など、さまざまな手段で食べ物のありかを突き止めている。(c)AFP/Marlowe Hood