【7月6日 AFP】体の不自由なアスリート、内田清司(Seiji Uchida)さん(49)が5日、ロボットスーツの力を借りて、フランスの小島に建つ世界遺産の修道院「モン・サンミシェル(Mont-Saint-Michel)」を観光した。

 28年前の交通事故で下半身が麻痺し、歩行能力を失った内田さんにとって、モン・サンミシェルを訪れることは長年の夢だった。

 内田さんは、人間の動作を支援するバッテリー駆動のロボットスーツ「HAL(ハル)」を着用した筑波大学(University of Tsukuba)学生のハラ・ヒロマサさんに背負ってもらう形で、モン・サンミシェルの険しい坂道を登った。

「HAL」は、筑波大学大学院の山海嘉之(Yoshiyuki Sankai)教授が開発したもので、脳の信号を読み取って筋肉の動きを予測し、装着者が意図した方向に自動的に動く。また、装着者は最大200キロの物体を持ち上げることができる。

 内田さんの旅には、妻と4人の子どもが同行している。障害があっても何にでもチャレンジできることを子どもたちに示したい、と、内田さんは語った。(c)AFP

【関連記事】車椅子のアスリートが世界遺産へ、ロボットで介助者パワーアップ

【動画】「モン・サンミシェル」を訪れた内田さん(YouTube/AFPBB News公式チャンネル)