【6月1日 AFP】米航空宇宙局(NASA)のスペースシャトル「エンデバー(Endeavour)」が16日間にわたった最後のミッションを終え、現地時間1日午前2時35分(日本時間同日午後3時35分)、米フロリダ(Florida)州のケネディ宇宙センター(Kennedy Space Center)に帰還した。

 NASAのスペースシャトルの中で最も新しいエンデバーにとって25回目の飛行だった。マーク・ケリー(Mark Kelly)船長は「最後の着陸を見るのは悲しいが、エンデバーには大きな遺産がある」と語った。  

 米国人5人、イタリア人1人の宇宙飛行士たちは11日間のISS滞在中に素粒子検出器「アルファ磁気分光器(AMS-02)」を設置したほか、4度の船外活動を行った。アルファ磁気分光器は宇宙の起源を探るため暗黒物質と反物質の検出を目指す粒子検出器で、スペースシャトル計画終了後もISSに残される。

 エンデバーが最初に打ち上げられたのは、スペースシャトル「チャレンジャー(Challenger)」爆発事故の記憶がまだ新しい1992年5月7日だった。NASAによるとこれまでの飛行距離は1億9800万キロに達し、299日間を宇宙空間で過ごした。

 30年間に及んだスペースシャトル計画は、7月8日に予定されている「アトランティス(Atlantis)」の最後の打ち上げをもって幕を閉じることになる。アトランティスは31日午後8時(日本時間1日午前9時)、ケネディ宇宙センターのシャトル組み立て棟(Vehicle Assembly BuildingVAB)から発射台に向けて移動を始めた。(c)AFP

【動画】着陸したエンデバー(YouTube/AFPBB News公式チャンネル)