【5月5日 AFP】米半導体大手インテル(Intel)は4日、トランジスタを立体的に集積した半導体を大量生産する方法を確立したと発表した。消費電力を抑えつつ処理能力を高められるという。

 これまで半導体は、平屋の住宅を建ち並べるように平面的に集積されてきたが、新しい製造方法では3次元型トライゲートトランジスタを高層ビルを建てるように立体的に集積する。同社は2002年に初めてトライゲートトランジスタを公開していた。

 同社は、50年以上前にシリコントランジスターが発明されて以来の画期的な技術革新だとしている。ポール・オッテリーニ(Paul Otellini)最高経営責任者(CEO)は、「この新技術によって、画期的な素晴らしい製品が作られ、(半導体の集積度は18~24か月で倍増するという)ムーアの法則(Moore's Law)は新しい段階に入るだろう」と述べた。

 また、マーク・ボーア(Mark Bohr)シニアフェローは、新しい製造方法で作った半導体の低電圧・低電力という特徴は「設計の柔軟性を高め、製品の小型化や全く新しい製品の登場につながるだろう」と期待を示した。(c)AFP